特ラ連発足10周年を祝す
素 人 の 発 想

日本オーディオ・ビデオ・
プリント事業協会

 理事長 古賀 照也

 「特定ラジオマイク利用者連盟」の設立10周年を心からお慶び申し上げます。
 正直申し上げて音の世界のことは全くの素人ですから、特ラ連レポート10周年記念号のテーマ「……ワイヤレスマイクとワイヤレスイヤーモニター……」のことについては恥ずかしながらさっぱり分かりません。
 私は昭和1桁最後の9年(1934年)1月生まれなので、小学校に入ったのが昭和15年4月、既に中国大陸に戦火が広がり、その翌年には太平洋戦争が始まりました。
 つまり戦時体制の真只中に子供時代を過ごしました。そのためだと思っているのですがきちんとした音楽の授業を受けた記憶が殆どなくて、いかに大きな声で(勿論、無伴奏でした)「軍歌」を歌えるかが音楽の成績を左右したような思い出があります。
 その上どちらかと言えば音痴に属するらしいので、なるべくマイクには近づかないようにして来たというのが本当のところです。
 そんなわけで「PAS:日本プロフェッショナルオーディオ協議会」の会合に参加をさせて頂いて音のプロの皆さんの音に対する思い入れを耳にして大いに啓発されました。
 特にアナログかデジタルかという論議はなかなか面白いと思いました。
 たとえ耳に聞こえない音でも身体に感じる……、かって力一杯連打する大太鼓の音を身近に聞いてというか、身体に感じて思わず感動したことを思い出しました。
 これも正直申し上げて「特定ラジオマイク利用者連盟」の存在はPASでご一緒するまで全く知りませんでした。
 その後、特ラ連レポートを送って頂いて、その内容を拝見しながら、そう言えば映画や演劇やテレビやイベント会場などでワイヤレスマイクが大いに活躍しているのだなアと思いつつ、特に、秋から冬にかけてはマラソンや駅伝の情報が掲載されているのでそれらの中継にもワイヤレスマイクが欠かせないことを再認識したような次第です。
 私は自分自身で走った経験がないのですけれども、秋や冬の休日、概ねお昼時からマラソンや駅伝が始まると、かなり熱心にテレビの実況中継を見ております。
 ことに大学駅伝の箱根や伊勢路は長丁場であり、まさに青春のドラマが凝縮された感があって、ついつい力が入ってしまうのです。
 只、時折、実況中継がとぎれたり、聞き取り難いことがあって、いささかガッカリすることもあるのですが、これは電波障害のせいだと思いつつ、願わくばこれが改善されればと思ったりもしております。
 折角の御縁ですから、「特定ラジオマイク利用者連盟」が今後ますます発展されることを期待してやみません。

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