WMのデジタル化 ―初の話し合い
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技術・賛助合同委員会
1月24日(金)NHK青山荘 15:00〜17:00、 新年賀詞交歓会17:00〜19:30
出席者 八幡理事長、田中委員長、飯田(ソニー)、吉田(綜合舞台)、北出(TPO)、橋本(サウンドクラフト)、五味賛助委員長、谷口(松下電器)、高山(樋口無線)、松木(東京サウンド)、近藤(EX-PRO)、石川(ゼネラル通商)、羽鳥(オールアクセス)、宮本(ヒビノ、オブザーバー)、金子(監事)、根本専務理事、事務局2名  以上18名

 今期2回目の合同委員会で、主にデジタル化の話題を中心に話し合いました。
 大まかな議題は用意したのですが、談論風発、熱をおびた座談会となりました。
 冒頭、八幡理事長は、ユーザーの方はワイヤレスマイクを使っていて今後どのように改良して欲しいか。メーカーの方はどのようなことをして性能アップへもっていくか。私どもの会員の所有するマイクの本数は8,000ほど。しかしいくら頑張ってみても、3倍や4倍にはならないだろう。メーカーさんは値段を下げるより、バージョンアップをする方向を望みたい。業務用商品はどういう仕様を狙っていくのか、というようなことを自由に話して欲しい、と挨拶した。

 五味賛助委員長の作成した(社)電波産業会(ARIB)の組織図をもとに、現在特ラ連はどの委員会に参加しどのような活動をしているかを説明。
 それによりますと、ARIBの技術委員会の中に「地上波無線素材伝送作業班」があり、主任はNHKの伊藤さん。その下部組織として「音声グループ」と映像グループの二つがあります。さらに、別に規格会議があり下部組織としての「ラジオマイクワーキンググループ(WG)」のリーダーは五味さんです。
 この「音声グループ」と「ラジオマイクWG」の二つに参画しております。ここでは今後、主にデジタル化を話題としていきます。

 今回の合同委員会は、このデジタル化が話題の中心となりました。以下はその概略です。

デジタル化については、今秋を目途に規格化を取り進める予定で、ARIBの技術委員会に実験をやりたいと提案したい。
B、C、D、E型についてはメーカー中心にデジタル化についての意見をラジオマイクWGで集約していくことになっている。デジタル化を具体化していく場合、現行のアナログへの影響や、他の無線機器との干渉など検討課題は多い。
法制化していくには、ユーザーの要求に合っていなければならないので、ユーザーの要求がはっきりしないと進めない。
デジタル化の方式として、どの方式とするかは、あまり限定しないほうが今後の技術開発の進歩を取り入れやすい。また一方では、運用にあわせた方式を選ぶなどの選択肢もあったほうがよい。
誤解しないでほしいのは、原点はあくまでも伝送系のことで、信号処理において現在デジタルがもっとも有効と思われる。
ユーザーは、ワイヤレスマイクの存在理由をアピールし、われわれは日常、ワイヤレスマイクを使っているんだぞ、という意思表示を絶えずしておく必要がある。
総務省に電波の有効利用に関する調査委員会があり、統廃合したり、波を移動させる計画がある。
今後、免許は既得権で続けることは出来なくなり実績などの要素も組み入れて免許が 交付されることも考えられる。
無線が商売になるとの判断から欧州では周波数帯をきめてオークションを出している。
携帯電話が普及して、欧州でもと、NTTが金を出して買っている。これらのことを踏まえて、日本でも周波数の割り当て見直しが現実になっている。
ワイヤレスは経済効果より、映像・音声の文化を向上させる手段として存在することをアピールしたい。
周波数の見直しが決まってからでは周波数をもらうのは遅い。常に攻めの姿勢で現状の周波数を守らないといけない。
WRC(World Radio Commnication Conference)世界無線通信会議で周波数の割り当てを決めている。地球を3分割し、第1はヨーロッパやアフリカ、第2は南北アメリカ、第3が日本や中国、オーストラリアなどである。
メーカー主導ではなく、ユーザーニーズによってデジタル化を進めたい。
そのためにはユーザーはデジタルとはなにか、またデジタル化とはなにか、その必要性を十分に理解すべきである。この理解がないと前に進まない。
デジタル化に対する、電気的特性をどうするか、機能面の充実はどこまで必要か等まとめたい。
今後、これらのことをまとめる技術委員会を開きたい。
以上
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