10周年記念座談会 その2
目次に戻る 前へ 次へ

 現場技術者大いに語る
−−6月16日 特ラ連事務局にて−−

出席者 金森 正和 劇団四季
伊藤 博 帝国劇場
井野 栄信 NHKテクニカルサ−ビス
町山 俊宏 フリ−ミクサ−
司 会 根本 貞臣 特ラ連理事 事務局長
まとめ :大野 正夫
◇ 受信機とシ−ルドの問題
司会 受信機の問題ですが、以前のものに比べて800MHzのものは良くなっているんですか。
金森 性能というか、機材としては良くなっていますね。ただこれはメ−カ−の技術によって左右される、特に圧縮とスプリアスはメ−カ−によってまちまちなんで、一概にはいえないんですが40MHのころに比べれば良い。
町山 800MHzになり、海外製品が入ってくるようになってから日本のメ−カ−も影響を受けて、以前に比べたら格段の違いですね。800MHzになって指向性がとれるようになり、八木アンテナなどが有効的に使えるようになった、ということもあると思いますが。
金森 多チャンネルになって、さらにイヤモニなども入ると、近接使用の場合は指向性アンテナの方向へもっていかないと………、ブロ−ドウェイなど、何10年前の劇場が壁同志でくっついて、並んでいるわけですよね。ところがやはり20何波、30、今やもう40波の時代に入っているわけで、まったく問題がないわけじゃないんですが、全部指向性アンテナを使って劇場同志の話し合いで若干周波数の調整はしていますけど、そのようなことから、だんだんと指向性アンテナの方向へ行くしかないと思います。
 四季の秋、春(劇場名)はくっついているんで、やはり周波数をずらして運用しています。劇場シ−ルドはしておりますが、お金がかかるんです。扉ひとつ開けてもシ−ルドが切れますので……しかしやらないよりはやった方が良い、ということでよそに迷惑はかけない、という原則だけは守っているんです。
伊藤 シ−ルドは地中からですか。
金森 ええ、地中から。金網を張り巡らしているんですが、名古屋の場合は施工の基礎のときに、先ず地中に全面金網を張って流し込みをやっています。
司会 なるほど、そうして多チャンネル対応しているわけですね。
金森 先ほど40MHz帯のはなしが出ましたが、まだ使えるんですか。
井野
まだ使えるんですよね、ただ使わないだけで。うちはまだ免許はありますよ。しかしものは見たことありません。
目次に戻る 前へ 次へ