座談会 「現場技術者大いに語る」


司会
金森
ワイヤレスマイクの現状 自己紹介もかねて

 金森さんはいかがですか。
 劇団四季の金森です。私の場合は伊藤さんと重複する部分がありますが、40MHz のハンドタイプを体に仕込んでいた時代から800MHzに進んだわけですが、以前は 40MHz帯を4本使って一つの公演をやっていたのが、電波法改正までは無法時代というか、四季の場合は購入したものの周波数はすべてずらして、100MHz何波まで可能という時代がありました。ですから一番下が40MHz 、上が800MHz、その間,200、400,500、700となり、使ったことはありませんが何百波も使える時代がありました。一番多く使った経験は35から40で、現電波法前にはありました。それで現在の法律になってから28というのが最高でB帯を入れても31が限界でしょうか。信頼度からいって、ぼくらは30波とみています。また現在は10mwですが、以前は輸入品の出力のまま使っていた時代はだったわけです。
 ブロ−ドウェイミュ−ジカルの、ロンドンとかウェストエンドなどでやって50mwが飛ばせれればまだ安定度が増すのではないかと思います。以前はワイヤレスマイクというのは落ちるのが当たり前と思ってやっていた。舞台をやっていても一時間に一回か二回は途切れるというのが当たり前、だからそれに対して誰も何も言わなかった。お客さんは言わなかっただけかも知れませんが、それが400くらいになってからは信頼度が上がってきました。
 800になった時代は瞬間の途切れでも四季の場合は事故扱いで、演出家に報告書を提出するわけです。そういう意味のシビアさは増しましたね。