特ラ連の今昔を思う

理事、会員の方に自由に書いていただきました


株式会社 ビービーエステレビ
 
技術部 部長 村上 義博
 

 特定ラジオマイク利用者連盟発足10周年おめでとうございます。
 当社が特ラ連に加盟したのが平成5年3月、以来運用面で現在まで大変お世話になっております。ありがとうございます。
 現在ワイヤレスマイクを頻繁に使う現場としては、情報生番組(月〜土)の生中継(週2回)と、こども向け番組の中継録画があります。最近ではワイヤードマイクからワイヤレスマイク中心の演出要求が多く、各アナウンサー(レポーター)はもちろん出演者全員に2ピースのワイヤレスマイクを付けるケースが増えてきています。当社はA型4帯ワイヤレスマイクは全部で8波ありますが、現場での予備ワイヤレスマイクの本数まで考えると、これでも少なく(番組の内容によりますが)増設の必要があるようです。……とは言え、技術スタッフとしては出来ればワイヤードで安全な回線でいきたいと言うのが本音です。
より安全なチャンネルプランと信頼できるシステムがあってもワイヤードの方がお安全でしょう。しかし、放送であれ舞台・イベントであれワイヤレスマイクの多用化は進むと思われます。
 特ラ連が発足した平成2年ころは400MHz帯で受信方式がシングルからダイバシティに変わったころだったと思います。(ENGタイプではまだシングルでした)ダイバシティになって以前よりは安定した受信状態が保てるようになったのですが、ワイヤレスマイク同士の混信とかミニバイクの発するイグニッションノイズ、蛍光燈・ネオン管ノイズ、CB無線などの変調波に影響をうけやすく、生中継などでは、「危ないからワイヤレスはやめた方が」と言うような意見がTD(テクニカルディレクター)から出る状況でした。
 当時我々スタッフの間で、「800MHzになれば、電波は今よりよく飛ぶだろうが、波が短いので障害物は通さんだろう」と言っていましたが、実際にA型4帯800MHzを運用し始めて、まず感じたのが安心感であったと思います。
 今年はイヤー・モニター用ラジオマイクも許可されると聞きます。チャンネル運用は今以上に複雑になるでしょう。これからも、安全で安心感のある運用調整をお願いします。
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