周波数移行に関する情報(5)

特定ラジオマイクは、現行の周波数からホワイトスペース等の他周波数へ移行します。周波数移行に関する最新情報や用語解説、会員からの疑問などを紹介するコーナーです。

  • 運用調整
  • 総務省がホワイトスペース「チャンネルリスト」を公開!

 平成25年5月31日、総務省によって「チャンネルリスト」が公開されました。当初、3月末の公開を予定していましたが、約2か月遅れでの公開となります。チャンネルリストは、総務省のWebサイト「電波利用ホームページ」からダウンロードすることができ、誰でもその内容を確認することが可能です。
●総務省「電波利用ホームページ」
http://www.tele.soumu.go.jp/

トップページ→「資料集」→「18.特定ラジオマイクのTVホワイトスペースチャネルリスト」

運用可能な場所とチャンネル数が分かる
 チャンネルリストとは、周波数移行先のひとつである“ホワイトスペース”において、特定ラジオマイクが運用できる場所や使用可能チャンネルを明示したリストのこと。ホワイトスペースでは、一次業務である地デジ放送に障害を与えないということが運用の前提となっています。そのため、ホワイトスペースの利用が想定される場所を対象に、地デジ放送に影響を与えず利用できる周波数を測定・シミュレーションし、その結果を載せたものがチャンネルリストというわけです。
 チャンネルリストによって「どの場所でどのくらいのチャンネル数が使えるのか」ということが分かる一方で、チャンネルリストに掲載のない場所では「ホワイトスペースが使えない」ということも意味しています(掲載場所以外での運用は電波法違反となってしまう)。
 『特ラ連レポート臨時号』(平成25年7月中旬発行予定)では、総務省による、チャンネルリストを理解するための詳しい解説や疑問点を解消するためのQ&Aなどを予定しています。ぜひ、そちらもご覧下さい。

公開されたチャンネルリスト(一部)

「チャンネルリスト(アナログ)」の一部。ホワイトスペースにおいて特定ラジオマイクが利用できる施設(屋内・屋外)・住所・チャンネルなどが一覧となっている(約660か所)。  ○印のあるチャンネルを使用することができ、1チャンネルあたり約6波使うことができる。ただし、複数のチャンネルに○印があっても、高調波などの関係があるので、近接した同一空間で同時に使用できるマイクには限りがある(アナログの場合)。「中央広場」や「Cホール」といった具合に、運用可能場所が細かく指定されている場合があることにも注目したい。
  • 機器
  • 新国立劇場で「1.2GHz帯デジタル特定ラジオマイク」の実験局を検証

 平成25年1月8日、周波数移行先のひとつである“1.2GHz帯”の特定ラジオマイクを使って、実際の使用環境に即した形での検証実験が行われました。これは、同機を開発するパナソニックからの要請を受けて、新国立劇場(東京都渋谷区)のご協力により、同「中ホール」で行われたもの。使用した実験機材は開発途上のプロトタイプのもので、無線局免許も実験局となります。

●実験機器
NHK技研で1.2GHz帯低遅延型デジタルラジオマイクが登場
 平成25年5月30日〜6月2日、NHK放送技術研究所(東京都世田谷区)で「技研公開2013」が行われました。これは、同研究所の日頃の研究成果を広く一般に公開するイベントで、「ハイブリッドキャスト」や「スーパーハイビジョン」といった最新の技術・サービスを展示。そんな中、特定ラジオマイクの移行先周波数帯のひとつである1.2GHz帯に対応した「低遅延型デジタルラジオマイク」も公開されました。
 展示されていたのは、ハンド型・ボディパック型・イヤーモニターの送信機と受信機。試作段階の“プロトタイプ”のもので、サイズなどを含めて、まだまだ改良されるとのことです。1.2GHz帯、しかもデジタル方式のイヤモニターは、かなり目新しい存在といえるでしょう。
 この1.2GHz帯「低遅延型デジタルラジオマイク」の特徴は以下のとおりです。
  • 1msecを切る低遅延
     デジタルラジオマイクのウィークポイントとして、音声伝送の遅延が挙げられる。非圧縮のリニアPCM信号を伝送することによって、高品質で低遅延(1msec以下)な音声伝送を実現している。
  • さらに安定した伝送を実現
     ホールやスタジオの壁・天井からの電波反射(マルチパス)による悪影響を軽減できる「OFDM方式」を採用。また受信機には、新たに開発した「ダイバーシティ機能」を搭載した。
  • ステレオ伝送モードを搭載
     イヤーモニターでは、聴覚上、影響のない範囲で遅延を少なくビット圧縮する「瞬時圧縮方式」を採用。情報量を1/2に圧縮することによって、2チャンネルステレオの伝送を可能とした。
   今後は、スタジオ・ホール・屋外での運用を想定した実験を行い、さらに性能を向上させた上で、実用化を図っていくとのことです。