header - 目次 次
巻頭言

八幡泰彦 今年の七月、お蔭さまで当連盟は20周年を迎えることが出来ました。これもひとえに会員の方々、総務省をはじめとする関係各位の日頃のご理解ご指導、ご鞭撻あってのことと感謝しております。
 発足したての頃は右も左もわからず、いずれは公益法人を目指すこととして、法律を遵守することを第一の目途としました。
 FPUを保有する放送局とワイヤレスマイクを所有するステーションがお互いの運用計画を安心して組み立て使用できるように、その為のシステムの構築や、何にもまして電波を共用する放送局との協議の持ち方や連絡の方法など立案するにも前例もないままスタートを切りました。
 ガラス張りの経理、目的を明確にした予算運営など、愚直ながらも確かな歩みを心がけての第一歩でした。
 その後放送局出身の方を事務局長に迎えて急速に事態が進展し、初代理事長にホリプロの堀会長に就任していただきました。当連盟の関係各界への認知と将来に向けての展望の設計は初代理事長ならではとこの場をお借りして感謝申し上げます。
 次いでFPUと特定ラジオマイクとの連絡協議会も発足し全ての条件も整いました。それからは増え続ける会員とマイクの数とそれに対応するシステムの合理化など20年は瞬く間の出来事のように感じます。
 今事務局員は発足時から4名のままですが、現在では900以上の会員を有し11,000本以上のワイヤレスマイク、年間約14万件の運用連絡を処理出来るようになりました。この殆どが番組制作、コンサート、演劇、ミュージカル、イベントにかかわるものですが、これこそこの国の「文化密度」を表すバロメーターだと言えるでしょう。連盟の一人として秘かに誇りと思わせていただいています。
 私たちの前に拡がる道は以前の“狭く前人未踏の道”ではなく“広く舗装された道”です。問題は車線をどう引くか、どう事故なく利用度を高めるかなど多くの課題を抱えています。
 新理事長の指導のもとに新体制で事にあたりますが、事務方にかかる負担は予想を上回るものとなることでしょう。
 20周年を迎えることが出来たことに深くお礼を申し上げるとともに、今後の連盟に対してのより一層のお力添えをお願いする次第です。

-1-
目次 次