2016年5月1日 第150号  前 目次 次
日本舞台音響事業協同組合 技術セミナー報告
日時 平成28年3月24日
場所 八芳園

日本舞台音響事業協同組合 第20回総会での技術セミナーについて報告致します。

Shure

ヒビノインターサウンド 吉本さんの挨拶のあと、シュアー・ジャパン沢口さんよりShure KSM8 (デュアルダイアフラム・ダイナミックマイクロフォン)についての解説とShure社のダイナミックマイクロフォンに於ける歴史的な背景や伝説的なエンジニアの興味深い技術資料などの説明がおこなわれた。 ( 写真 1 )

 セミナーに先立ち、Shure SM58,BETA58,などと聞き比べてみたが、近接効果の軽減やスムーズなf特、きれいに制御された指向特性など 従来には無かったバランスの良さを体感した。 ( 写真 2 )
 ワイヤレス用ヘッド( RPW174 )も用意されているとのことで、今後に期待したい。

SENNHEISER

ゼンハイザージャパン 山本さんより WSM ワイヤレスシステムマネージャーとCLF チャンネル・リスト・ファインダーなどのコンロールソフトウエアーについての解説がおこなわれた。
 また、新製品紹介では 2.4GHz帯を用いたD1シリーズや1.9GHz帯のスピーチラインシリーズの説明がおこなわれた。
 海外製品の動向については、昨年のInter BEEに於いて欧米の周波数移行についても意見交換をしたが、日本より厳しいプロオーデイオ業界の現状があるように感じている。
 日本国内に置き換えると、今後はプロユースとしてのA型と、ジャンク化してしまったB型との間で、 無線LANやPHSなどとの周波数環境を整えた上で2.4GHzや1.9GHz帯の設備向けマーケットのニーズは増えてくるものと考える。( 写真 3 )
 写真解説 : 2.4GHz,1.9GHz帯共にヘッドセットなどはA帯のものと共用可能とのこと。

YAMAHA

ヤマハミュージックジャパン 三隅さんより RIVAGE PM10 デジタルミキシングシステムについての説明がおこなわれた。 144 x INPUT、 72 x MIXバス、36 x Matrixバス、2 x ステレオバス、 96KHzサンプリングなど さすがにヤマハさんの最高級卓。
 電源部の二重化や、見やすいディスプレー、豊富なプラグインソフトのエフェクターなど 至れり尽くせりだが、やはり命はHA ルパート・ニーブデザインのSLK INPUTには驚いた! ( 若いエンジニアさんには少し刺激が強いかな? )
 便利そうだなと思ったのはコンソールの左右、アームレストの下部にある2台のヘッドフォンアンプ ヘッドフォン掛けも工夫してあり、もう折れたドラムステックを使わなくても大丈夫。   ( 写真 4 )          

セミナー後の懇親会でも活発な意見交換が随所で聞かれた。
以上
甲田乃次


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