2015年11月1日 第147号  前 目次 次
ちょっとブレイク 「秋は紅葉と精進(しょうじ)ヶ滝」
 10月14日は鉄道記念日でした。
 「鳥の羽音におどろきし 平家の話は昔にて 今は汽車ゆく富士川を 下るは身延の帰り船」鉄道唱歌の18番目に歌われた富士川、この川は日本を東西に分けるときに良く使われているようですが、例えば富士川を境に、「東が50ヘルツ、西が60ヘルツ」、そして、「静岡・糸魚川構造線」に沿って流れる川でもあります。源流は、南アルプス北部の鋸岳を水源に本流の釜無川は甲府盆地の南、市川大門付近で、笛吹川等と合流し富士川と名を変えて富士市へと流れる、総延長は128Kmの、「日本三大急流」の一つといわれています。
 前置きはこれぐらいにして、私の故郷自慢を致します。それは、「滝と、桜と、米と水」、メインは、紅葉の秋「精進ヶ滝」です。
 富士川をさかのぼり上流の釜無川が、支流の大武川に合流するあたりが、私の故郷、山梨県北杜市武川町(国道20号線)です。
 この辺りは山梨県のブランド米の産地として有名で「幻の武川米」が多く作られています。この米は陸羽132号と農林8号との交配により生まれた「農林48号」という種類ですが、地元では、「ヨンパチ」と呼ばれて親しまれています。食味ランクでは特Aをとるほどにおいしいお米で、私は、今風にMMM48(トリプルエムフォーティーエイト)と呼んでいます。この米と相性の良い水が、南アルプスのおいしい水、子供のころは、「蛇口をひねれば天然水」を飲んでいたのです。 精進ヶ滝林道に入り、南アルプス鳳凰三山地蔵岳を源に、「大武川」最大の支流、「石空(いしうとろ)川」の標高1400m付近にある「精進ヶ滝」へご案内致します。
 東日本では最大の落差121mを誇り、平成2年4月、日本の滝百選に選定されました。

 武川町から精進ヶ滝林道に入り、山高地区の実相寺境内には「山高神代桜」があります。これは国指定の天然記念物で、日本最古のエドヒガンザクラ、樹齢は約2000年と言われていますが、現在も4月中旬ころ見事に花を咲かせます。
 林道に戻り、きつい上り坂が続きますが、「神代桜」から、「精進ヶ滝入口駐車場」までは、車で約15分位です。登り坂が終わり右側の視界が開けて間もなく、右側に小さな駐車スペースがあり、「精進ヶ滝遠望台」があります。
 これから向かう滝は目の前にあります。さあ行きましょう、滝入口駐車場へ。
 駐車場には、30台ほどの駐車スペースがあります。
 石空川の対岸に渡る立派な吊り橋を渡りきると正面に、滝まで約40分の道標があり、歩き始めてすぐ、フォッサマグナの道標を左に見ながら(帰りに寄り道してみてください)木立の道を、谷川を左にしばらく行きます。やがて道は谷に下ります、そして、橋を渡り、階段(はしご状のものもあり)をのぼり、一ノ滝・ニノ滝・三ノ滝を見ながら「竜洗峡」と書かれた河原に出ます。此処で道半ば、滝まで20分の道標があります。

 後半も同じような道が続きますがきついところもありますので、服装・靴等は登山道を歩く認識でご用意くさい。
 やがて目的地「滝見台」に到着、目の前に迫る滝に感激するでしょう。
 奥に見える滝が「精進ヶ滝」121m、手前にある滝が「九段の滝」と呼ばれています。お帰りには、先程の「フォッサマグナ」の露頭をご覧ください

 次回は、理事の 鈴木 久利さんにバトンをお渡し致します。宜しくお願いします。

(武藤 一郎)

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