PAS2002
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 去る5月15日〜17日まで、東京ビッグサイトにおいて、プロフェッショナルオーディオ総合機器展2002(PAS 2002 Tokyo)が開催された。主催である日本プロフェッショナルオーディオ協議会の構成団体の一つである特ラ連は、今回、情報通信月間行事として参加。出展ならびに17日に開いたワークショップについて報告します。
 情報通信月間とは、総務省内に設置された情報通信月間推進本部の協力のもと、民間の電気通信関連諸団体から構成される情報通信月間推進協議会が中心となり、情報通信の普及、振興を図ることを目的としたもので、5月15日〜6月15日の期間中、各地でさまざまなイベントが行われます。
 さて、ブースのメインテーマは“文化を伝えるワイヤレスマイク”。展示パネル『ワイヤレスマイク小史』ではワイヤレスマイクの歴史を、実際に使われていた送受信機を展示しながら紹介。また、『現在使われているマイクの種類』で、クォリティーや周波数等の違いによるワイヤレスマイクの特徴を説明した。これに関連して、2年前に制度化されたイヤーモニター用ラジオマイクについて、AKG、GARWOOD、SENNHEISER各社の商品を展示、試聴できるコーナーを設け、まだ触れたことがない方々にとって参考になるようにした。また、実際に使われている演劇やイベントの宣伝用ポスターを多数掲示し、芸術、文化にいかにかかせない存在になっているかアピールした。
 展示パネル『免許をとって使ってください』、『ルールを守った運用を』ではA型ワイヤレスマイクの免許取得までの流れ、また、特ラ連に加入してもらうことなど、プロ音響用としての位置付けを明確にし、混信なくクリーンに使うことの重要性を訴えた。同時に、不法電波による干渉は現場においてあってはならないこと。総務省制作の啓発ポスターもあわせて掲示した。
 なお、JATETからは、正しい機器アースやグラウンド対策用に考案された、移動式分電盤が参考出品で飛び入り参加したことも、付け加えておく。
 ワークショップでは、根本専務理事が、特ラ連の重要な仕事のひとつである運用連絡処理の実際を、プロジェクターを使って説明。また、兜送ジャーナル社 染矢 清和氏がNABの現場報告を中心に、ワイヤレスマイクのデジタル化の現状について講演した。
 この内容については本号に掲載してあるので、お読みいただきい。

 今回のPASは、初めて『映画テレビ技術・Digital Production 2002』と同時に開催すること、東京ビッグサイトという、今までより広いスペースで行うということで、入場者数について不安があったが、トータル29,000人弱と、予想を越える結果となった。とりあえず成功裏に終わったといえるだろう。
 
 最後に、出展に際しご協力いただいた会員各社、諸団体に謝意を表して、報告を終わリます。