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 雪は天から送られた手紙
 暖冬だと思っていた首都圏にも雪がよく降ります。1月27日(土)は今冬3度目で、3年ぶりの大雪。週末だったおかげで、通勤客は少なく、首都圏の電車ダイヤへの大きな影響がなかったのは幸いでした。翌28日はからりと晴れ、家の前の道路で3年ぶりの雪かき。汗を流した後は、庭の梅ノ木に懸かった雪を眺めながら「雪見ビール」。30日は大阪へ行く途中の新幹線から、すそ野まで真っ白に染まった見事な富士山を観賞。しばらくぶりで雪を満喫した気分になりました。
 北海道、東北、日本海側も今年は例年を上回る豪雪で、計上した除雪予算を使い果たした自治体もかなりあると聞きました。雪で苦労しているところも多いのに、雪を楽しむような文章は申し訳ない気がします。しかし、雪かきの途中で、近くの本屋さんで働くお年寄りが集金に見え、「大変ですね」と声をかけると「北海道で育ちましたから、雪が降ると元気が出るんですよ」笑って答えてくれました。私も岩手育ち。雪は故郷の思い出と懐かしさを運んで来てくれるようです。
 世界で最初の人工雪の結晶をつくることに成功した科学者であり、随筆家でもあった中谷宇吉郎さんは「雪は天から送られた手紙である」という有名な言葉を残しています。今冬の雪の結晶に託された手紙にはどんなことが書かれているのでしょうか。21世紀の将来、IT革命への期待、明るい話題であって欲しいものです。(根本)