CEATEC JAPAN 2013 明日の暮らしと社会を作る技術力
開催日時2013年10月1日(火)〜5日(土)10:00~17:00
開催場所幕張メッセ(千葉市)
入場料一般 1000円  学生 500円
主  催CEATEC JAPAN実施協議会: JEITA(一般社)電子情報技術産業協会、CIAJ(一般社)情報通信ネットワーク産業協会、CSAJ(一般社)コンピュータソフトウェア協会。
後  援総務省 外務省 経済産業省 ジェトロ (独行法)新エネルギー・産業技術総合開発 他
特ラ連会員162,219名   主催者発表
特ラ連会員数18会員 テレビ局1社
A型ラジオマイク使用本数 84局 内デジタル2局
(特ラ連 チャンネルプラン  木村担当)
入場者5日間  141,348名(主催者発表)

今年も幕張メッセにおいて、シーテック・ジャパンが開催された。新名称での開催は14回目である。私たちの生活に密着した、IT・エレクトロニクスの技術革新のよる各種製品を間近かに見ることが出来るということは意義あることである。
 今回の目玉商品は自動運転の電気自動車である。また、2020年のオリンピック開催が東京に決まり放送機器関連がどのように対応するか、興味があった。放送機器に関しての詳しいことは11月のインタービーで拝見出来るだろう。
 CIAJ奥田会長は、前回のオリンピックは高速道路、新幹線などのインフラが劇的に進歩、2020年にはICT(情報通信技術)を核としての高度な都市インフラ整備が必要、と説く。
 会場は、走行デモ・試乗エリア、ライフスタイルイノベーション、ライフ&ソサエティ、ICT、キーテクノロジーの五つに分かれている。

「日産自動車」のEV(エレクトリック・ヴィークル〜電気自動車)の「リーフ」は、自動運転で8ホールを走行スペースとして走っていた。ドライバー付の自動車も同時に別のコースを走行し、すれちがいなどを具体的に見せてくれた。自動運転の車の運転席に人はいるが、ハンドルは握っていない。車体のカメラやレーザー光線で認知し人工頭脳で判断するのだそうだ。会場での走行スピードは15キロほどだった。夢の実現である。しかし公道を走れるのはいつのことか。

 電気で走る、といえば4ホールの長崎県のブースにあった「有安オート」の原付バイク、イソラEサイクルはスマートで面白い。折りたためて電気代は50Kmで10円也。九州電力の料金表にもとづく。大気汚染への挑戦となるか。テラモーターズの徳重に続けといいたい。このバイク、長崎県平戸市の出身。平戸市の標識がついていた。




いずれテレビ界では4Kが常識になるだろう。今年の年末には大手4社の4Kテレビが店頭に並ぶそうだ。今のハイビジョンで十分と思うが、人間の欲(?)に限りにはない。そう言いながら一度4K画像を見てしまうと戻るのがむつかしい。さらには8Kである。
 4Kとか8kを認識しておくのも悪くはないだろう。ハイビジョンは2Kで1920×1080の200万画素であり、4Kは3840×2160=約800万画素で2Kの約4倍。8Kは7680×4320=約3300万の画素数で16倍である。
 地デジ放送が完了し、総務省では4Kや8Kの放送の準備にかかるであろう。
 今年の大きなニュースとしての、「2020年東京オリンピック」には当然8Kの放送ということになる。NHKが以前から準備していたスーパー・ハイビジョン(SHVつまり8K)の実験放送が16年からスタートする。これは2020年の東京オリンピックとうまくドッキングするわけである。
 オリンピックが東京で開催、と決まる以前から、日本では「次世代放送推進フォーラム」が設立されていた。本放送が始まれば番組の輸出である。その時には9月に発足した「放送コンテンツ海外展開促進機構」の出番である。
 放送側はこのようにハイクオリティ化への一途をたどるのであるが、肝心の受信する家庭の受像機はどうであるか。数年前に、画像のクオリティーばかり追い続けて、音のことを忘れてはいませんか、と私は書いたことがある。私と同じ意見の持ち主がいるらしく、最近テレビの音の貧弱さにふれる記事がある。嬉しい限りである。とにかく低音をいかに出すか、工夫してほしい。

2ホールの「京セラ」は経済産業大臣賞を受賞した超薄型スピーカを展示。博士と助手の組み合わせによる解説付きで、試聴も出来た。ピエゾフィルムスピーカはファインセラミクスと樹脂の組み合わせによるピエゾ素子を使用とのこと。電磁式回路をもつ従来のスピーカとはまるで違う概念のものである。樹脂フィルムに乗せたピエゾ素子を樹脂コーティングしてフレームで押さえ込む、厚さ1ミリほどである。35×65×1(単位ミリ)重さ7グラムで周波数は500Hz〜20KHzをカバー、音圧もあった。このスピーカの最大特徴といってもよいのが、指向性の広さであり、180度のサービスエリアを誇る。しかし振動板の大きさからもお分かりのように、低音域は別に考えなければならない。
 スマホにメールが届くと、シューッと匂いの霧が出る、というトンデモナイ商品が近いうちに発売されるそうだ。匂いは選べて、だれそれのメールはバラの匂い、という具合である。あなたの匂いはなんですか。

(大野)